和菓子。

私の友人が地元で和菓子店を営んでいます。
そこで作られるどら焼きや大福がとてもおいしく、県外からも
その味を求めて買いに来るぐらいです。

ここの店主がつくる和菓子はすべて手作り一筋。
だからすぐ売り切れます。

たまたま先日、その店主と一日中プライベートで一緒になり
菓子についての話を聞かせてもらいました。
ためになるはなしが沢山!



菓子の本来の「甘さ」とは何か?
古来からある和菓子の「甘さ」の基準は「干し柿の甘さ」だそうです。
甘味はそういった自然のものからつくることができる甘さが一番おいしい。
だからやたらと口に残る強い甘さより、さらっとした甘さの餡子をつくる技術が
重要なんだそうです。

小豆のおいしさを楽しんでほしい。
甘さの話に近いですが、餡子は甘さも楽しむと同じように小豆本来の
おいしさが重要。米や肉と同じように良い素材(小豆)は味がまったく
違うようです。だから餡子を煮るときに気をつけるのは豆ができるだけ
崩れないように煮ることが大切なんだそうです。

塩昆布
皆さん自宅で和菓子を食すことが多いと思いますが、和菓子店で喫茶
があるところでは、菓子と一緒に「塩昆布」が添えられてくるお店が多い
です。口の中が甘くなったとき、それを一口食べるとリセットされる!
甘いものがどんどん食べられる不思議な脇役です。
また、その季節に咲く一輪の花も添えられるなど、人をもてなす日本の
文化が和菓子にあると感じました!

弟子たち。
おいしい和菓子店には技術を学びたい若者が修行にきています。
昔からある和菓子づくりの技術がちゃんと継承されている。
☆本当にいいことです!

蓬もち
「蓬もち」をつくる時期には近くのお寺の住職から「いい蓬が庭に生えているよ」
と連絡があり、それをわけてもらいつくります。何かいいですよね!

餅つき
稲作をしていない方は知らない方も多いと思いますが、和菓子店の年末は
「餅つき」で忙しいです。地元の農家が採れたもち米を持ってきて和菓子店が
それを炊いて餅をつくお仕事。地方では恒例のイベントなんです。
また、12月29日は「くもち」といい9の付く日は縁起が悪いということで、餅をつか
ない風習が残っている地域もあります。

創作菓子
創作菓子とはさまざまなテーマでつくる(動物の形とか)高い技術が必要な和菓子。
例えばどこかの企業の社長さんが来店してきて「こんどアメリカの留学生が茶会に
参加するのでテーマを考えて菓子をつくってくれ」なんて感じのオーダーだそうです。
つまり菓子職人の感性と技術が試されるのが創作菓子なんです。

書き出すときりがないのでここまで!
和菓子の話を聞いていて思ったことは「菓子」というより「料理」
良い素材を厳選し、煮方・焼き方・混ぜ方・・・など研究し、最高の「甘味」をつくる。
そして、人への「おもてなし」を大切にして食していただく。

またおいしいものは、「沢山作らない」という考え方。

何か今の社会が忘れかけた大切な事が、小さな和菓子店にあるような気がします。
私だけでしょうか?

お話した菓子店は長野県上田市にある「喜八」というお店。
売り切れていてもあきらめられる方は、一度ご賞味してみては?















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このページは、間島 賢一が2007年11月28日 12:30に書いたブログ記事です。

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