2011年9月アーカイブ

ソーシャルビジネスという言葉を数年前から良く聞くようになりました。
「豊かな社会」から「よい社会」へと、これまでの考え方やシステムを見直し、新しい
時代に対応した社会の構築が必要といわれ生まれてきた言葉です。

ソーシャルビジネスに必要なことは次の3つです。

★社会性 ★事業性 ★革新性

社会性は現代の問題点や改善点を言います。事業性は社会性にある解決すべき課題
をビジネスにしていくことです。そして革新性は新しい社会的価値を作り出すことです。
これら3つが伴なって「ソーシャルビジネス」といいます。

こういった流行り言葉、僕はあまり好きではないです。
このような言葉にあやかって、「革新性」だけを進める理屈に利用されていくパターンが
多いからです。

とはいえ世の中が変わらなくてはいけないことが多いのは事実です。
こんな難しい言葉を使わず分かりやすくいうならば、ダメなことを「普通」にもどすことだ
と僕は思います。

きっと昔からビジネスには、社会性、事業性、革新性があったはずです。
ただ豊かな社会がその解釈を狂わしてきたので、それらを「普通」にしなければいけな
いだけなんです。きっと・・・

その「普通」をちゃんと感じ取っていなければ、これからも社会はずれ続けていくのかも。
何より「よい社会」になっていくには行動に移す人が重要。もしかしたらソーシャルビジネス
は、はじめて取り組む人のためのポテンシャルをあげる言葉かもしれないですね。

先日ホームページから問合せがあり、地元農産物のパッケージデザインの相談を
頂きました。農産物をフィルムでできた袋に入れて販売するため、そのフィルムに
商品名などを入れてデザインをつくるといった依頼です。

先方とのお打合せはお互いに面白いアイディアが生まれ盛り上がりました。
帰ってからもどんな企画でいこうかわくわくしながらネットで情報を調べてみたり。

とはいえ、近くのスパーに行き、野菜売り場をリサーチに行きました。

するとこれまで想像していた気合の入ったデザインはほとんどなく、袋のすみにロ
ゴがシンプルに配置されているだけ・・・

大手の商品もならぶ売り場なのに、その商品もいたってシンプルなデザイン、いった
いどういうことなのか?と冷静になり考えました。

ようするに野菜、きのこ、果物などの商品は素材そのものが宣伝効果のあるもので
あり、素材をどのように見せるかの方が販売促進として重要ということなんですね。

PCを駆使してどんなビジュアルを作ろうと考えがちなデザイン業界の悪い部分が
でてしまったようです。

やはりデザインで重要なことを順番にあげるとするならば1番に利用者の深層心理
をどれだけ想像して理解できるか!そう思います。

どちらかというとデザイン業界はPhotoshop、Illustratorをどれだけ使いこなせるか
みたいな技術論が先行します。たしかに仕事の「道具」は大切ですが、肝心なことが
身についていなければ、まずい料理を自信満々でつくる料理人と同じですね(笑)

「何であの商品は飛ぶように売れているんだろう?」「何であのお店には人が並ぶの
だろう」なんてことを日々思いながら観察力をもっと身につけなければいけないな~


デザインルームエム

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