2012年5月アーカイブ

先日知り合いの紹介で地元病院の部長さんとお会いした。
その相談の内容は病院にいる筋ジストロフィーの方たちがつくったTシャツデザイン
について専門的なアドバイスをしてほしいということだった。

以前もこういった相談があり、これまでは断っていた。
なぜなら健常者が偉そうに上から話すのはナンセンスだと思ったから。

彼らを特別な人と見てコミュニティをするのはあまりにも健常者の理解のうすい考え
であり、本当は「普通」にコミュニティを図ることが重要なことだと思っている。

しかし今回の相談は、その病院の部長さんの熱意に負け、ひとまず遊びにに行くと
いったフランクなノリで行くことになった。

そして当日病院のみんなに会いに行くと、予想に反する状況だった。
みんなは手足が不自由なため口などでPCを操作している。しかしTシャツをはじめ
チラシなどしっかりと考え制作していた。

しかも分からないことことをどんどん質問してくる。
僕もテンションが上がり、「こうしたほうがいい」「ああしたほうがいい」と熱弁を知らぬ
間にしていた。しまいには「PCなどつかわずに手でかきなよ!」と言って
「間島さん、ぼくら手足が動かないっす!」なんてつっこみされるほど、一般的には
失礼だと言われそうな言動もお互い気にせずフランクな空気になった。

話の主は、かっこいいモノをつくることより相手の気持ちを考えることを伝えた。
相手の気持ちを考えることができなければ、どんなデザインをすべきか考えることが
できないからだ。

レクチャーが終わり、その後もメールやフェイスブックなどでも交流をしている。
そして好き勝手な気持ちをメールで伝えた。

会社をつくればいいじゃん。

障がい者がつくったTシャツというより、私たちのTシャツはとってもいいモノなんだと
売り出す方が僕はいいと思う。

そして売り上げ、利益を出し納税する。
そこまでできればかっこいい。

その後、

「間島さんに言われてその気になりそうです(笑)」
と返信がかえってきた。

みんなの今後の活躍を見守っていきたい。

わたしこんなことやってみたいんです。
そんな話をされることが最近多い。
会話の内容を具体的にしていくと、言い出した本人が「でもこうだよね」などと
危機感を先に連想して話がふわふわしてしまうことが多い。

きっと危機感で立ち止まるより、スピードあるトライをしたほうがいい。
多くの活動家や経営者とこれまでお話しをしてきたが、あきらかにすぐ行動をする
方が世の中に影響をあたえている気がする。

もしその行動違っていて失敗しても、軌道修正するほうが成功に近づくはずだ。
100%成功することはもちろん理想的ではある。ただ、慎重になりすぎなにもせず
10年間経ってしまうよりましなはずだ。

トライの繰り返しは、その成功の確率を高くする。
そう信じてやりたいことをやる人が多くなれば、もっと楽しいことが身の回りに増えて
毎日がワクワクする。

思ったらすぐ行動しよう!

いいモノをつくる、いいサービスをするだけでは集客が難しくなってかれこれ数年が
経つ。販売や集客に関する考え方をあらためて考えていきたい。

人を行動に移してもらうには、提供側の継続的に考える戦術が必要だと思う。

まず大切なのは「場づくり」。

街、イベント、お店、さまざまなば「場」に人を集めたい。
そんな「場」には、もちろんコミュニティが必要になる。
今の時代、ネットとリアルは分類するものではなく、それらが行き交いマインドと行動
がひとつになり感情とともに人は「場」に集まる。
ただお洒落な空間づくりでも人が集まらない。食育の勉強会を定期的に開催している
飲食店のほうが今は人が集うと感じる。

次に目標をつくり手段の効果測定を図る。

沢山人が集まり、「場」は賑わったが売り上げがのびない。
これはビジネスとしてあきらかにターゲットの的が外れている失敗例だ。
さまざまな手段を行うときには「量・質」を測定し、次への継続的課題をつくることが
無駄のない促進手段だ。

そして横の化学変化。

自社だけのプロジェクトでとどまるでなく、感情や目的が共通する他の活動や事業と
繋がったり、組み合わさることでかけ算的にそれは力を増す。


以上のような3つの要素が「人が行動するデザイン」に必要だ。
安易なアイディアはそのモノやコトの価値まで落としかねない。


商品開発、サービスなど進めるうえで考える「顧客満足度」。
最近の「顧客満足度」にはとても疑問がある。

例えは「いいモノを安く」といったフレーズだ。

お客様が喜べば業績があがる。たしかに生活者の消費にそれは関係していると
思うが、競争の中でさらにいいモノ、さらに安くが繰り返されてきている。

繰り返され、実際にモノもサービスも激安になった状況で企業の業績があがったか
というと当初は業績があがった現在になり結果が停滞しているようだ。

これは「顧客満足度」は100点満点中例えば70点まで達成できたとして、そこまでは
業績があがったとしてもそこから先の「顧客満足度」を目指しても業績アップにつなが
らないということだ。

そこから先の業績アップにつなげる要素は、その満足が次の購買活動を促進したり、
家族や友達に対してその商品やサービスを薦めてくれると、これまで築きあげた
顧客満足度がさらなる成果に結びついてくることになるのと思う。

顧客満足度から「顧客ロイヤリティ」へ。

成果の出ない価格競争から脱出し、これまで努力し高めてきた顧客満足度を活かした
商品やサービスの影響力を連鎖させるプロジェクトにシフトする時代にきたと思う。

デザインルームエム

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